こんなラジオを聴きました。
津田大介さんと東浩紀さんの掛け合いです。
#jamtheworld 東浩紀「大統領令を連発するトランプ氏、そこから垣間見える民主主義の欠陥」 20170130
内容を一言でまとめると、
「トランプは民主主義から生まれた大統領だけど、トランプヤバいから民主主義ってヤバいよね」ってことです。
Twitterで大衆のリアルタイムのフィードバックが可能になった今、大衆の感情をつかみとることが可能になりました。
事実よりも感情を優先させる大衆に政治を任せるのは危険なので、制度から改変することを考える必要がある、とのことです。
さて、今回僕がこのラジオを聴いて考えたいことは「民主主義を体現するとどうなるのか?」ということです。
トランプ氏は選挙で選ばれたアメリカ国民の多数の意思を反映した存在です。
一体、民主主義とはどの程度の層がどのように動けば結果が変わるのでしょうか。
それを考えるために「便宜的」に偏差値の図を使って考えてみましょう。
(良い悪いの判断は別にして、現実を把握するためにあくまで「便宜的」に導入します)
偏差値は学力でも年収でもいいですが、何かしらの国民の序列を表すものとします。
出展: 偏差値の話
大統領選の投票率が大体50%程度で、トランプ氏とクリントン氏が半々くらいで票を分けたので、トランプ氏は有権者の25%を占めたと考えてよいでしょう。
いろいろな捉え方があると思いますが、例えば偏差値45~55の普通そうな層のうち66%を占めると25%に達します。
学力が偏差値45~55の大学というと例えば以下をご覧ください。
標準的です。
また年収を偏差値化したのは以下の通りです。
400万~600万円が男性の偏差値45~55みたいですね。
これもまた標準かそれよりちょっと高めのイメージですね。
偏差値65以上の上位7%の人は「自分の頭で考え勉強も進んで行い新たな価値を作っていく」イメージがある一方で、偏差値45~55の中間38%を占める人は良くも悪くも「普通の人」の感じがあります。
メディアの話を鵜呑みにしている!とはまったく思いませんが、物事を疑い事実を根拠にした推論をするよりは、感情的に受け入れやすい論を採択する傾向があるように思います。
極端な話、この標準的な層の66%の支持が得られれば当選できるのが民主主義です。
今回は大統領選を例に挙げていますが、日本の選挙も投票率50〜60%、小選挙区で(一応)二大政党なので似たように考えられると思います。
愚かな民衆による民主制がいいのか、エリートによる専制がいいのか、天才による独裁がいいのか、また他の政治体制がいいのかは議論は尽きないと思います。
因みに東氏は民主主義は全体主義に近いということを、同様の指摘をしている過去の思想家や学者を挙げてツイートしています。
俺の考える民主主義はお前のとは違うみたいなリプライをよこされても困る。民主主義が全体主義に限りなく近いってのは、ルソーやバークからシュミットやアーレントまでみなイデオロギー関係なく口を揃えて言っていることだと思うよ。ま、言っても勉強しないんだと思うけど。。
— 東浩紀@ゲンロン0&5発売中 (@hazuma) 2017年1月31日
今回は偏差値ベースで選挙や世論形成について考えてみました。
これが現実とは思わないものの、現実を考える手助けにはなると思います。
皆さんも今後の現実を考えるときの手助けにしてみてください。